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イギリス便り

「いぎりす便り」(乗り物編その1)
【まずはアムステルダムで公共交通の充実ぶりを実感!】
つれあいの都合で2000年の夏より約10ヶ月間、イギリスに滞在することになりました。
6月28日に日本を発ち、KLMだったため、まずオランダで一休み。アムステルダム駅で降りると、町中からウォーウォーという何やら不思議な雄叫びが聞こえてきます。

どうやらサッカーの試合があったようで、派手なオレンジ色の服や帽子をかぶり笛を持った人たちが大勢たむろしていました。フーリガンだったらどうしようと心配になり、前から歩いて来た人が私に何やらいいながら腕を差し出したときは、どうやら握手を求めてきただけらしいのですが、私は目を点にして「What?」といって、思わず逃げ出してしまいました。

にぎやかな群衆の次に目についたのが路面電車。街を縦横に路面電車の線路が走り、その横を車とバスが行き交っています。このバスがまたスグレモノで、二階建てバスや二両連結のやたら長いバスがありました。

自転車専用道路も完備しているので、自転車もスーイスイ。それも日本だったら絶対見られないような古くてゴツイ自転車ばかり。駐輪場は特に見られず、太いチェーンでガードレールなどに巻き付けられてびっしりとめられていました。おまけに運河の国らしく船もひんぱんに往来。その運河の上を橋の欄干に吊り下げられて駐輪していた自転車もありました。

早速、路面電車に乗ってみました。勝手に乗り降りできて、検札もめったに来ないので、簡単に無賃乗車ができそうだったけれど、見つかると高額の罰金を取られるとこと。私たち一家は罰金が怖く、一日乗り放題の乗車券を買いました。大きな犬も何匹か飼い主と一緒に乗っていました。

公共交通がこれほど充実しているので、通勤時間帯でもあまり道が渋滞している様子はなく、またバスも路面電車も身動きできない程混んではいませんでした。

日本でも、もし路面電車があったなら、また路面電車がなくてもバスがもっと充実していたなら、私のノーカーライフはもっと快適だろう……と考えずにはいられませんでした。日本のバスで車両が連結されていたり2階建てだったりするのは見たことがありませんが、アムステルダムでは1両編成で1階建てバスのほうがむしろ珍しいくらいでした。

7年程前、私の暮らしていた福岡県では北九州市にその当時はまだ路面電車が残っていましたが、「車の邪魔」との声に押され、当時既に廃止が時間の問題となっていのを思い出しました。

アムス名物のマヨネーズ付きフライドポテトを3日間お腹いっぱい食べ、心は軽く身は重く、次は一路イギリスへ向かいます。

つづく・・・

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