「いぎりす便り」(トレペ編その2) 【各国のトイレットペーパー事情】
夏休みに、ユーレイルパスで7カ国をまわった際、それぞれ国によって白さや質が異なるトレペは、その国の環境関心度をはかるバロメーターの1つになると思い、比較してみました。
英国からベルギー、スイス、オーストリア、ドイツ、ノルウェー、スウェーデンとまわりました。ベルギーは1泊しかしなかったため採集数が少なくはっきりしたことはわかりませんが、白さも幅も英国とほとんど同じように感じました。
スイスでは白色度が少し落ち「環境に配慮している」感じがしましたが相変わずWが主流で特に感激はなし。(6種採集、幅97〜100、平均99ミリ幅、S1種・W5種)
ウィーンに入るとまた白色度が下がり、極めつけはディナーショーを楽しんだレストラン(客の半数は日本人の団体客だった)のトイレにあった黒チリのトレペ!30年以上前には日本中どこでも見られたものの、今では静岡と新潟に1社ずつメーカーを残すのみで絶滅寸前、レッドデータリスト?のあの黒チリがロール状になってトイレにあったのです。
列車内や駅のトレペは比較的白っぽかったものの、博物館のトレペもかなりグレーが強く、他の国ほどトレペの色にこだわらない様子に好感がもてました。(8種採集、97〜100ミリ幅、平均98ミリ幅、S1種・W7種)
次にドイツへ向かうため、ドイツの誇るICEに乗るとなんとそこにも黒チリトレペ!しかもペーパータオルもお揃いの黒チリタイプ。うれしさにしばらく言葉もなく、原料はなんだろう?やっぱり新聞かなぁ。でもドイツは新聞も他の紙もミックスして回収しているからきっとミックスペーパーを昔ながらの古い機械でロクに脱墨もせずもちろん漂白もせずに作るとこんな紙ができるんだろうなぁとトイレでワクワク考えました。
到着したハンブルク駅でも黒チリタイプで、次に乗ったローカル列車も黒チリ。ドイツ国内の列車と駅はこのタイプが主流のようでした。ただウィーンと違い鉄関係以外ではあまり見かけず、万博会場内や博物館などではもう少し白色度の高いものを使用していましたが、多くは幅の狭いシングルだったことを考えると、いかにも「環境先進国」らしいトレペ事情といえるでしょう。(14種採集、幅97〜100、平均98ミリ幅、S8種・W6種)
次に行ったノルウェーでは白さといい肌触りといいおそらくバージンパルプではないかと思われる高級トレペが駅や列車内で5種も採集できました。おそらく自国の木の建築端材で作ったトレペでしょうか。いかにも再生紙風の黄味をおびたトレペもありましたが白色度は全体に高く幅も広めで森林王国のプライドを垣間見た気がしました。(11種採集、幅99〜113、平均104ミリ幅、S3種・W8種)
スウェーデンでは1泊しかできなかったためよくわかりませんでしたが、今回の旅の目的の1つはスウェーデンの圧縮型トレペをチェックすること。これは、トレペの真ん中の穴をなくしてしまえば輸送の際たくさん運べるという環境配慮型のトレペで、ただつぶしてあるだけですが保管もラク。使うときに手で押せば普通のトレペに戻るので一般のホルダーで使えるというすぐれものです。早速ホテル近くのコンビニでゲット。8個入りでしたがつぶれているので日本の4個入りと同じ位のサイズでした(105ミリ幅、W)。
列車内で採集した2種(内1種は豪華なX2000)も博物館で採集したものもシングルだったことと、圧縮型トレペは家庭用にも関わらず白色度が低かったことを考えると、やはりこの国の環境への関心は高いと感じました。
つづく・・・ |