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イギリス便り

「いぎりす便り」(トレペ編その1)
【英国のトイレットペーパー】
イギリスのトイレットペーパ(以下トレペ)といえば「ガサガサ音がする」「パリパリしていて硬い」と長らく評判が悪く、アメリカ映画の冗談の種にもされていましたが、技術開発?が進み、なんと白くてソフト、二枚重ねでミシン目入りに変わっていました。しかも家庭用トレペの幅は日本とあまり変わらない112ミリが主流(日本は114ミリ)。この古い物が大好きでいまだにレコード盤やマニュアル車を大事にしている国が、あっさりとあのイギリスらしい紙をフワフワトレペに変えるはずがない、どこかに残っているはず、と探し回ること3ヶ月。ようやく何カ所かで英国らしいものを見つけました。

ロンドン塔前の公衆トイレとイーストボーン(イギリス南部の町)のツーリストインフォメーションのトイレの中のものは、昔ながらのハードな紙質。多くの公衆トイレはソフトなトレペが備え付けられているので、硬いトレペのトイレはいまや希少価値?。

といっても私も硬いトレペより柔らかい方が好きだし、「硬いトレペ=環境に優しい」わけではなく製紙工場の機械次第ということもわかっているので、「イギリスは環境のためにトレペを昔に戻すべき」と息巻くつもりはありません。ただ、幅の狭いタイプが主流のヨーロッパで家庭用といえども112ミリ幅が主流というのはちょっと意外で、しかも白さも際だったので、昔ながらのものを探してみただけなのでした。

私が英国内で採集したトレペは55種(業務用・家庭用・公共用の合計)。内ロール状のもの36種、ティッシュタイプ19種。幅は94ミリ〜114ミリ(ロール状のもののみ)で平均101ミリ幅。S(シングル)7種(内ティッシュタイプ4種)、W(二枚重ね)48種(内ティッシュタイプ15種)。

ティッシュタイプというのは日本や他のヨーロッパ諸国ではあまり見かけないのですが、英国の列車や駅のトイレ、学校のトイレの多くはこのタイプで、幅が約105〜127ミリ、長さが175〜208ミリの紙がもともと切れた状態でトレペホルダーの中に入っているのです。SもあればWのタイプもあり、普通のトレペのように切り損ねて使い過ぎることがなく使用量が少なくてすむので、私はとても気に入っています。

つづく・・・

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