ホームへ


店主のひとりごとワールド


【アロマテラピーとの出会い その1】
お店で接客していると、「アロマテラピーのお店を開いたきっかけって何?」とよく訊ねられます。
アロマ関係のお仕事をしている知り合いに聞いても、答えはさまざまのようです。
私の場合、きっかけはとてもシンプル。
偶然に通うことになった病院がアロマテラピーを取り入れていて、ここがアロマテラピーへの世界へと通じる扉となったわけです。
かれこれ5年ほど前になりますね。今、思うと私が住んでいるエリア(福岡)としてはかなり先駆的な試みをされていた病院でした。

そこは規模の大きな産婦人科の個人病院で、ロビーではディフューザーでレモングラスを焚いて空気を殺菌し、診察室をはじめ、各病室のベッドサイド、トイレにいたるまであらゆるところにアロマポットでさまざまな精油を香らせていました。もちろん分娩室にも!「お好きな香りで出産をどうぞ」というわけです。
出産後は併設のエステティックルームでアロママッサージをサービス。
その後も毎朝、白衣のアロマセラピストが精油をいっぱい詰めこんだカゴを持って病室をまわり、「今日はどんな香りにしましょうか?」と言って枕元のアロマポットに精油をブレンドしてくれるのです。(しかし「そうねえ、今日はゼラニウムとネロリをブレンドしてみて」などという専門的な言葉が出るはずもなく、せいぜい「う〜ん、花の香りがいいかなあ」という程度でしたが・・・) 
また退院後はベビーマッサージ講座や手作り香水講座などを低料金で受講ができるしくみで、まさにアロマ三昧!

けれど、そこでアロマテラピーに触れたからといって即、お仕事という強い動機になったわけではなく、アロマポットひとつ買って、気が向いた時にラベンダーでも焚こうかなあという程度。
世間一般の「いい香りでなんとなくリラックス」という域にとどまり続け、そして病院に通うことがなくなるにつれ、いつしかアロマポットに埃がたまり、アロマテラピーは遠い存在のものになっておりました。
ところが、もともと気管支の弱かった私はある日、気管支炎を患い、一度咳き込んだらもう止まらない。
駆け込んだ近所の病院では「入院加療を」と告げられたものの「空きベッドなし」で宙ぶらりん状態。
「他に病院を見つけて入院しても退屈だし。普通の病院は食事も楽しみにならないし・・・。」あ〜あ、どうしようと考えていたら、そこで私はひらめきました。
「そうだ。以前、お世話になった優しい先生達のいるあの産婦人科に入院させてもらおう。あそこならゴージャスな病室で、いたれりつくせりだものね。なにより食事がスバラシイ。手作りのおやつもおいしいし・・・」
厚かましいとはこのことでしょう。本来なら内科とか、呼吸器科とかに行くでしょう・・・。
が、そのT病院は寛容にも困り果てた?私を受け入れてくれたのです。即、入院。「やったあ!」(ただし、隔離状態)

to be continued・・・

前に戻る 次へ進む

「きままなエッセイ」メインページへ
ホームへ