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イギリス便り

「いぎりす便り」(乗り物編その2)
【さすが、ロンドンタクシー!】
住む家が決まっていない私たちは、日本から荷物を送るわけにはいかなかったので、世帯道具を全部手荷物として持ってきました。家族4人で、大型トランク4個と大型バッグ4個。それをどうやって運ぶかが問題でした。教科書や辞書などがたっぷり入ったトランクは信じられないほど重く、どれも飛行機の制限重量・20キロを軽くオーバー。日本でトランクを買ってタクシーに乗ったときはお腹の上で空のトランクを抱いて2個のトランクをやっとの思いで運んだため、タクシーを2台頼まないとだめだろうと思い、まず1台のブラックキャブ(運転手さんのいる前部と乗客のいる後部の間に仕切があり、後部は向かい合わせに乗客が座れるようになっている箱形のタクシー)に頼んだところ、「OK」となんとすべての荷物をあっという間にタクシーのトランクと助手席に詰め込み、私たち4人を悠々と後部の向かい合わせの座席に座らせてくれました。
もちろんタクシーのトランクは閉まらなかったので、私はいつ荷物が道路に飛び出すかとヒヤヒヤしていましたが、運転手さんはちっとも気にせず、ビクトリア駅まで連れて行ってくれて、感謝感激。

なぜこちらの乗り物はこんなに便利なのだろうかと考えながら、今度は列車に乗ろうとホームへ行きました。なぜかホームを何台かの自転車が走っています。??。なんと、自転車ごと列車に乗る人たちでした。

列車には何匹かの犬も乗っていて、時々何かに驚いて一声バウと泣く犬もいましたが、概してしつけがよく静かに座席の前に座っていました。

バスにも驚きました。車両を連結したバスこそ見あたりませんが、2階建てバスはロンドン以外でも当たり前で、低床型バスもよく見かけます。
はじめ低床型と気づかず乗り込んだバスに、なんと車椅子の人が介添えなしで乗りこんできたため驚いてまわりを見ると、ベビーカーも2台乗っていました。立っている人も数人いたためか、日本人の感覚ではそれほど混んでいるとは思えませんでしたが、車掌さんはバス停で留まる度、並んでいる人たちに「次のバスに」といってそれ以上は乗せませんでした。杖をついている人もよくバスの中で見かけますから、あまり混雑させないように配慮しているのでしょう。

よく見ると、たいていのバスのドア付近には、低床型で乗りやすいバスかそうでないバスかが、わかりやすく表示されています。
街で足の不自由な人をよく見かけるのは、そういう人でも乗りやすいバスが多く走っていることも理由の1つではないかとうらやましく思いました。

つづく・・・

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